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藍住町で「ぼに~迎火」上映会 トークショーで監督の記録映像披露も

トークショーで学生時代の話を披露する細川正樹監督

トークショーで学生時代の話を披露する細川正樹監督

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 藍住町総合文化ホール(北島町)で9月22日、映画「ぼに~迎火」の上映会が行われ、板野町在住の映画作家細川正樹さんがトークショーに登壇した。

アルス・マグナ・ピクチャーズ映画作家 細川正樹さん

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 映画タイトルの「ぼに」は「お盆」のこと。毎年お盆に3日間火をたき、死者や先祖の魂を迎えるという伝統的な行為が、細川さんの両親の日常の生活に違和感なく溶け込んでいる様子から着想を得て、お盆の火をテーマした作品の制作を始めた。同作品は、3部作の構想の第1作に当たる作品で、「迎火」「中火」「送り火」と、それぞれに違った伝統や風習をテーマに制作する予定。これらの作品に共通するコンセプトは、お盆の伝統的な行事やお祭りなどの中に宿る、人間の想像力や思いに対するリスペクトを自身の住む徳島を舞台として描くこと。

 午前と午後の2回にわたり、同施設の大ホールで上映会とトークショーを開催。細川さんはトークショーで、制作した作品が学校には認められなかったという学生時代のエピソードや世界的に著名な映画作家のジョナス・メカスさんに認められ、ニューヨークで自分の映画が上映された経緯やその時の様子を収めた記録映像を披露し、メカスさんとの思い出話などを披露した。上映会では、メカスさんに認められた短編映画「サイクリングパーク」と、本編の「ぼに~迎火」を上映。午前・午後を合わせて182人が来場した。

 細川さんは「映画の可能性に挑戦している作品で、極端にせりふが少なかったり、フィクションとドキュメンタリーが交錯するような作りだったりと、実験的な部分が多いので一見分かりにくい映画だが、徳島の方にとっては身近な風景やテーマが映し出されていることで、年配の方にも自然に映画の楽しみ方が伝わり、理解していただけたことが実感できてうれしい」と話す。

 現在は、「中火」「送り火」の制作準備に取り掛かっている。完成時期は未定。

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