徳島市中央卸売市場の炭専門店「徳島炭市場」(徳島市北沖洲4、TEL 088-628-2763)が2月末日で閉店・移転する。
県産木竹炭を中心とした炭の専門店として、水産物や野菜の生鮮品を扱う卸業者や市場内の店舗など、食に関わる人たちに向け鮮度保持に有効な炭を提案してきた同店。
オープンから5年がたち、一般消費者やネット販売も徐々に増えた。店主の渡辺さんが今後の展望などを考慮した結果、生まれ育った鳴門市に移転して自宅兼店舗を開くことにしたという。
「炭人(すみんちゅ)」の愛称で親しまれる渡辺さんはサラリーマン時代に「炭焼き」の魅力に取りつかれ、2009年5月に同店を開き炭の普及に努めてきた。
炭文化の継承や、炭製品の開発にも力を注ぎ、床下敷炭や天ぷら用竹炭、婚礼用竹炭、土佐備長炭を使った木酢液、食べられる竹炭パウダーなどを販売。同県内では焼き鳥店や、居酒屋などの飲食店に向け、それぞれの活用シーンに最適な炭を提案してきた。現在は新たなプロジェクトとして、福岡大学の学生たちと商品開発を行っている。
「移転後は商品販売先を増やし、市内のお客さんに対応していきたい」と話す渡辺さん。「炭を使って健康・美容の役に立てたらうれしい。炭ビジネスを発展させ、炭生産者の繁栄にもつなげていきたい」と意気込む。
水曜・日曜・祝日定休。