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徳島で「遊山箱でひなまつり」 子どもたちに伝えたい伝統文化紹介

昔ながらの遊山箱とおひなさま。

昔ながらの遊山箱とおひなさま。

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 「遊山箱でひなまつり」が3月3日、徳島県立阿波十郎兵衛屋敷(徳島市川内町宮島本浦)で開催される。

1グループ(3人まで)1つの遊山箱で提供

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 旧暦の3月3日、子どもたちが三段重ねの提げ重「遊山箱」を持って野山や浜へ遊山に出かけた徳島ならではの風習にちなんだ催し。主催は遊山箱文化保存協会。大正から昭和50年代初めごろまで盛んだった遊山の風習を子どもや20~30代の親世代に知ってもらおうと企画した。

 同会代表の照本美香さんは「昔はひな人形や武者飾りと一緒に遊山箱を飾っていた。男の子も女の子も一人一つ、自分だけの遊山箱を持っていた。そうした遊山箱の思い出を徳島が誇る文化として子どもたちへ伝えようと、小学校への出前授業も行っているが、ほとんどの子どもが遊山箱を見たことも触ったこともない。昔と違い、物価高や原材料費高騰で購入が難しい遊山箱を気軽に楽しんでもらえるよう、『シェアして楽しむ遊山箱』と題したお茶席を設けた」と話す。

 イベントでは3段ある中箱を1段500円で販売。1グループ(3人まで)で1つの遊山箱で提供し、親子やきょうだいで一緒に使ってもらうことでコストを抑えた。「例えば親子で2段注文した場合、残りの1段にはフェルトで作った巻きずしなどが入っている。遊山箱は本来、巻きずし、ういろう、煮染めなどが入っているもの。当時の雰囲気を味わってもらえるよう、会員が一つずつ手作りした。その力作も見てほしい」と呼びかける。

 併せて、遊山箱を題材にした絵本「遊山箱もって」の原画展や、同作品の作者で絵本作家のやまさきじゅんよさんによる「お話のコーナー」も13時と15時から行う。

 開館時間は9時30分~17時。イベント参加には徳島県立阿波十郎兵衛屋敷の入館料(一般410円、高大310円、小中200円)が必要。

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