徳島・東新町商店街のchu chu churros cafe2階ギャラリースペースで6月13日から3日間、グーグルストリートビューを使い、ワールドカップ(=W杯)開催中のブラジル国内約2,600キロを旅して応援する「クリックの旅」が行われた。
同サービスは、グーグル(東京都港区)がインターネットで提供するWebサービス。世界各地の道路沿いの風景、「360度のパノラマ写真」をグーグルマップやグーグルアース上で写し出すもの。同サービスを活用し、「現地を旅したかのように楽しもう」と約30人が集まった。
13日3時から始まったW杯開会式の様子をツイッターなどのSNSで確認しながら、ブラジルサンパウロにある「アレーナ・デ・サンパウロ」を3時15分に出発。ストリートビュー閲覧用、ユーストリーム配信用にPCを3台、ツイート確認用のスマートフォン2台などの機材を駆使し、日本代表の初戦が開催されるレシフェの「アレーナ・ペルナンブーコ・スタジム」を目指し「クリック」で移動を行った。
クリック旅の進行状況は常時SNSで配信。「共に旅する仲間」も随時呼び掛けを行った。SNSではルシフェ在住の外国人から「何のプロジェクトですか。W杯イベントを盛り上げてくれてありがとう」と英語での質問が届き、そのほかには「がんばって」などの応援コメントも寄せられた。
呼び掛けたのは神山町で神山塾に入塾する岡田さん。IT会社に勤めた経験があり、以前からストリートビューに注目。企画した理由については、「グーグルがアメリカ大陸横断のオフィシャル動画をユーチューブにアップしているのを見て興味をもった」と話す。元々、「四国お遍路クリック旅」を予定していたが、W杯開催のタイミングで、「現地まで行けない代わりに、同サービスを使いブラジル旅行を楽しんだように気分に浸りながら、日本代表を応援に行こう」と企画した。
結果は、合計約55時間をかけクリックし続けたが、最終移動できた距離は約2,000キロ。600キロ手前でキックオフの時間を迎えた。旅を終えた岡田さんは「ゴールはできなかったが、道中に見たことのない珍しい動物などが現れたり、思わぬ瞬間や出来事に出会えたりするのがとても楽しかった」と感想を話す。「またぜひ世界のどこかの国を旅して回りたい」とも。