徳島県内の大学生が7月5日、鳴門高等学校(鳴門市撫養町)で「ボランティア学特講」の教壇に立ち、授業を行った。
県内では同高だけが取り組む選択制の同授業。ボランティアの知識や経験、実践力を養い、「高校生の進路選択に役立つものになれば」と取り組みを行う。大学生が授業を担当するのは今回が初めてで、「取り組み内容」や「活動のきっかけ」、「思い」などのプレゼンテーションをワークショップ形式で発表。高校生21人と大学生20人が参加した。
参加団体は、四国大学「学生ボランティア活動支援室」や、震災復興と防災の「きっかけバス47 徳島県支部」、鳴門教育大学のボランティア団体「Friends」、まちのおそうじNPO「greenbird(グリーンバード) 徳島チーム」など9団体。
同授業を企画した鳴門高校教諭の岡田阿香さんは「高校生にとって大学生は年齢が近いし、共感しやすい部分も多いと、今回は大学生に授業を依頼した。今回知った団体や活動に、高校生も参加してもらえたらうれしい」と話す。
同校から授業依頼を受けている「徳島県社会福祉協議会」(徳島市中昭和町)の榎本直美さんは、「鳴門高校から『大学生に授業をしてほしい』との声があり、大学生へ呼びかけた」「高校生に『ボランティア』を伝える方法として、年齢の近い大学生が活動する姿を直接見せることで、イメージしやすくなるのではと考えた」と特別授業開講の経緯を話す。
活動紹介を終え、大学生たちは「県内にもさまざまな活動をしている団体があることを知ったので、今後も関わっていきたい」「多様な活動を知ることで、自分にとっての『ボランティア』に対する考え方の枠が広がった」と話す。
高校生たちは「活動の種類も豊富で、プレゼンテーションを見ていて楽しそうだと思うものもあった」「県内の大学への進学を希望しているので、大学生になったら参加してみたい。大学生やボランティアを身近に感じることができ、話しやすかった」と笑顔を見せていた。