徳島・神山町の農村環境改善センター(神山町神領中津)で2月28日、歌手・宮城愛さんがハワイ移住前の国内最後のライブを行った。
昨年秋の出産以降、初となる今回のライブ。3月8日のハワイへの移住を前に、「しばらくは日本でのライブ活動もあまりできない」ため、当日は多くのファンが会場に駆け付けた。
宮城さんは同町在住の音楽アーティスト。豊かな自然の中で、家族とともにまきを使う昔ながらの自然に根付いた生活を営み、高校在学中から日本各地で数多くのライブを行ってきた。出産後、自身の音楽活動に新しい風を吹き込むため、ハワイへの移住を決めたという。
この日のライブでは約1時間半にわたり、「世界が平和に健康になりますように。全ての人たちが、動物たちが、植物たちが幸せでありますように」とのメッセージを込めた楽曲、「うそ」や「ハレルヤ」、内田ボブさんの「小さなトマト」など、アンコール1曲を含めた全11曲を熱唱した。
サブタイトルの「小さな命の歌」について、宮城さんは「長男エアの出産を題した」と話す。「自身の名前『愛』と子どもの『エア』を合わせると、ハワイ語で『背の高い大きな木』という意味の『アイエア』になる」「エアのおかげで自分が大きな木になれている。これから家族3人でいろいろな経験をしていくのが楽しみ」と笑みを浮かべる。出産を経験し、「人のためにすることで人は全力になれる。全力で生きた瞬間を人に届けたい」とも。
ライブ終了後は多くの人が宮城さんとエアくんの下に集まり、応援メッセージや子育てのアドバイスを伝えた。観客の女性は「小さいころから愛ちゃんを知っている。愛ちゃんは山で暮らしていたので、その透明感が魅力。これからもずっと応援している」と話す。
宮城さんは「応援してくれている皆さんが聴いてくれるから歌えているので感謝しかない」とお礼を述べた。