徳島・籠屋町商店街に4月28日、路上パフォーマー、Tony Onelittletraveler(トニー・ワンリトルトラベラー)さんがハワイから帰国しパフォーマンスを再開した。
トニーさんは大阪府出身の39歳。昨年の阿波踊時期に徳島へ来たのをきっかけに、路上パフォーマンスと移動車での販売にチャレンジしてきた。地元大阪では靭公園をメーンに活動してきたトニーさん。徳島では、同商店街や紺屋町の路上で「笑い」と「かき氷」などの商品を提供する。
トニーさんが旅を始めたのは35歳の時。自分らしく生きるため住んでいたマンションを売却し、奄美大島へと向かう。その後、関西へ戻ると奈良県で車を購入。移動販売をしながら生計を立て、2年をかけ日本中を旅して回ったという。
2012年にはギター1本を持ち、夢だった「世界一周」の旅に出る。オーストラリアをスタート地点に、アジアやヨーロッパ、アフリカ、北南米などの5大陸、計20カ国をパフォーマンスだけで生計を立て、2年をかけて世界一周を達成。ハワイを最後に日本へと帰国した。
今年1月には世界で一番好きな場所「ハワイ」へ1カ月間再渡航。路上パフォーマンスを連日披露した。「徳島出身の方がわざわざ『徳島ラーメン』のカップ麺を届けてくれて涙が出た」と現地での様子を振り返る。
過去、同県内のテレビ番組やラジオにも出演。地元情報誌にも掲載され、そのパフォーマンスを見た人から「結婚式での余興」を依頼され、街中であいさつを交わす人も多くなったという。パフォーマンスはギターで小気味よいリズムを奏で、顔芸で人を引き付ける。「世界を回って身についた芸」と当時を振り返る。
「徳島が第二の故郷という」トニーさん。「帰ってきて再会する人たちに『お帰り』と言われてとても感動した」「今までは世界を一周するなどの夢を達成することが目標だったが、これからは自分が好きな場所に行きパフォーマンスを続けていきたい。1分1秒を本気で楽しんでいきたい」と笑顔で話す。