徳島・美波町の旧銭湯「初音湯（はつねゆ）」（徳島県海部郡）で9月22日、開所式が行われた。

藍染めののれんで出迎える「初音湯」外観

　地域交流施設として今年5月から7月に亘り改修工事が行われてきた同施設。8月中旬から1カ月間のプレオープンを経て、同日の開所式を迎えた。地域活性を手掛ける「あわえ」（徳島県美波町）がプロデュースし、デザインを「duffle」の鈴木さんが担当した。

　当日は、工事関係者たちが「初音湯」に対する思いを撮影したムービー上映からスタート。会場には50人を超える地域住民が詰め駆け、影治町長、NPO法人ひわさ町おこし隊の中東理事長が祝辞を述べたほか、「初音湯」のロゴをあしらった藍染めののれんが軒先に掛けられ、地元の「うしお連」が阿波踊りを披露するなどにぎわいを見せた。

　あわえの吉田社長は「初音湯を通じて、地域住民の交流が広がるとともに、町外の人と地域住民の人をつなげる場になっていってほしい。初音湯にオフィスを構え、美波町を拠点とする事業者の招致も実現していきたい」と抱負を述べた。

　同施設大家の細川さんは「使い道のなかった古い建物を再利用してくれる事がこんなにもうれしい事とは思わなかった。吉田さんのさらなる今後に期待したい」とほほ笑む。

　今後の展開について、吉田さんは「今後は美波町全域に視野を広げ、地域活性につながる事業を行っていく。昔の風景と現在の風景を比べるサービスなどを考えている」と意気込む。

　設備はプロジェクター、音響、無線LANなど。利用無料。問い合わせは、「あわえ」（TEL 088-470-5831）まで。