徳島の「アエルワホール」(阿波市市場町)で2月7日、映画「くちびるに歌を」監督の三木孝浩さんの凱旋(がいせん)舞台あいさつが行われた。
長崎県五島の大自然を舞台にした同作品。同県阿波市出身で「ホットロード」「アオハライド」などの三木監督が、昨年夏「シネマサンシャイン北島」(板野郡北島町)の「ホットロード」以来、約半年ぶりに舞台あいさつに登壇。過去、同市内の高校や中学校で講演会などを行ってきたが、故郷での舞台あいさつは今回が初めて。
新潟県を皮切りに全国18カ所を回る同キャンペーン。同県は10都市目で、同市市制施行10周年の記念事業として試写会を開いた。この日、会場には650人が訪れ、映画を楽しんだ。
上映後、三木監督と中五島中学校生徒役のキャスト9人が共に登壇し、撮影時の様子や作品に込めた思いなどを話したほか、土成・阿波・吉野・市場中学校から集まった63人の生徒たちとキャストが、同作品のモチーフになった、徳島出身でシンガー・ソングライターでジャズピアニストのアンジェラ・アキさんの曲「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を合唱した。
三木さんは故郷での舞台あいさつについて、「自分が10代を過ごした場所で今の10代の子どもたちに(映画を)見てもらえるのはうれしいこと。この地で自分がもらったものを、今度は与える側として届けないといけないと思うと、少しプレッシャーを感じる」と笑顔を見せる。「今作品は大人にも見てもらいたい映画に仕上がった。お世話になった大人たちに、作品を通じて少しでも恩返しができれば」とも。
一般公開は2月28日から。