徳島県で唯一営業していた百貨店のそごう徳島店(寺島本町西1)が8月31日、閉店した。
新型コロナウイルス感染予防のため、閉店のセレモニーなどは行われず、19時30分に最後の営業を終えて37年間の歴史に幕を下ろした。2階の時計前広場入り口では、シャッターが下りるのに合わせて、整列したそごう徳島店の従業員らが頭を下げた。
そごう徳島店は1983(昭和58)年、四国最大の店舗面積を誇る百貨店として開業。当時、徳島には「丸新」「つぼみや」という地元資本の百貨店があったが、1986(昭和61)年につぼみやが、1995(平成7)年に丸新が閉店してからは徳島県唯一の百貨店として営業していた。
最終営業日は閉店を惜しむ多くの市民が入り口前に集まった。シャッターが閉まり始めると、大きな拍手と「ありがとう」の声が次々と上がった。シャッターが閉まると、そごうのロゴが描かれたシャッターを背景に記念撮影をする人々であふれた。
そごう徳島店の最終営業日は開店前から382人が並び、入店客数は2.5万人で前年比の約2倍、売り上げは前年比の2.5倍。8月の月間売り上げも前年比の2.5倍に上る見込みだ。