徳島の非公式キャラクター「とっくりん」に全国各地から年賀状が届いている。

ユーストリーム放送でぐいぐい進行をする「とっくりん」

　15日までに届いた年賀状の数は122通。県内から3通のほか、北海道、宮城、東京、埼玉、愛知、大阪、兵庫、福岡、熊本など全国各地から寄せられている。同県内ではほかに、「すだちくん」（徳島県）に62通、「トクシィ」（徳島市）に10通、「ふじっこちゃん」（石井町）に35通、「うだつまる」（美馬市）に20通が届いている。

　年賀状には「頑張ってね」という応援メッセージや、「今年はぜひ会いたい」「全国のゆるキャラが大体動物が多い中、食器はとても珍しい」「お酒を飲めないけど応援している」「東京在住だが徳島が好き」「とっくりの中には何のお酒が入っているのですか」などのメッセージや、初詣に行った際購入したお守りも添えられ、「人生を迷った時、どうしていますか」などの「大人の」相談も寄せられ、とっくりんのイラストも多く描かれている。「『不細工だけど好き』という言葉にとても愛を感じた。ぐいぐい」ととっくりん。

　とっくりんは、お酒を入れるとっくりを作る時に一部が欠け、捨てられたとっくりが変身して生まれたキャラクター。「徳島に利を（＝とっくり）」をもたらし、大人の上質を教えるキャラとして昨年9月に誕生。得意技はお酌とカラオケ。口癖は「ぐいぐい」「まあまあ」「まあ一杯」。とぼけた見た目に反し、イベントではどんどんしゃべり、「ぐいぐい」来る行動力とSNSなどで時折感じさせる誠実さに酔いしれるファンが急増している。

　年賀状が届いたことに関しては「20通くらいは届くかなと思っていたが、これだけ届くとは全く予想していなかった。とてもうれしい。送ってくれた人には全て返事を書いた。ぐいぐい」と笑顔を見せる。

　昨年の「ゆるキャラグランプリ」では1124位だった「とっくりん」。「関東のイベントで出会ってからはまった」というファンの言葉通り、精力的に徳島をPRするため、この4カ月間で県内を含めた15カ所のイベント会場へと足を運んできた。ツイッターやユーストリームでは自身の情報を配信するとともに、ファンから寄せられる相談にも持ち前の明るさで「ぐいぐい」と背中を押す。

　今後は、応援してくれる女性を対象に、「とっくりん乙女隊隊員証」をつくることを検討しているという。デュエットソング「徳島の夜ぐいぐい」も近日発表予定。