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徳島・沖浜の長屋で「ナガヤプロジェクト」-雑貨とカフェで四国の暮らし提案

吉田さんは「30年は続けていきたい」と話す

吉田さんは「30年は続けていきたい」と話す

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 徳島・沖浜町に9月12日、四国の暮らしを楽しむ店「nagaya.」(徳島市沖浜町、TEL 088-635-8393)がオープンした。

中央テーブルは季節毎にテーマを変え展開する

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 築50年のトタン長屋を今年3月ころからリノベーションし、雑貨とカフェスペースを併設する同店。オープン翌日には、新しいご近所付き合いをテーマに、「ナガヤ縁日 其ノ壱」を開き、裏手にある別棟の「壁塗りワークショップ」や駄菓子の販売などを行った。

 もともと、4軒が集合し長屋を連ねていた同エリア。運営する「メゾン吉田」(徳島市沖浜町)の吉田代表の祖父母が所有し、10年ほど手つかずの状態であったものを生まれ変わらせるため、吉田さんが知人などに声をかけ「ナガヤプロジェクト」を結成。敷地内の1棟を取り壊し、駐車場に変更。同店のリノベーションを皮切りに、残り2棟の利活用を現在計画しているという。

 同店の建坪面積は約21坪。平屋建て長屋2軒の間仕切りを無くし、1軒につなぎ合わせ改装。床や天井をはがし、耐震補強工事を行った。壁や窓枠は当時の面影そのままに残すなど、歴史を感じさせる内装に仕上げた。前住人が残したという壁掛け温度計や、フックなどの足跡もディスプレーにする工夫も施す。

 関東の大学に進学し、その後31歳までメーカーで勤務していた吉田さん。帰郷後は、三好市で地域おこし協力隊に2年8カ月所属。「うだつマルシェ」や「NPO法人マチトソラ」の立ち上げ、企画・運営を行ってきた。古商家をリノベーションしたスペース「きせる」では、運営を行うとともに、月に3日ほど足を運ぶ。

 展示・販売する雑貨は、「うだつマルシェ」で出会い見つけた、愛媛のモビール作家佐藤友佳理さんや、香川のヤマシタマユ美さんの作品など、四国内のものを中心に同市内で取り扱いのない作品を取り扱う。現在は、オープニングとして、淡路島在住の作家さんの器や、産品を展開。今後は、同県内で活動する作家さんの作品も増やしていくという。

 吉田さんは、「今回、建物が持つ力に気づかされた。当初、この平屋が薄暗く嫌なイメージがあったが、手を加え使い始めてみると、違って見えるようになった」と話す。「徳島へ帰ってきてどうするか考えていたが、もともと携わっていた、物と人とをつなぐ仕事ができてうれしい」と笑顔を見せる。

 営業時間は、12時~18時。木曜・金曜定休。カフェスペースは、11月ころの開業を目指す。

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