徳島・北島町の「ししゃもねこチューリップ畑」(以下、ししゃも畑)が満開を迎え、来園者の目を楽しませている。
4月4日から開催している「北島チューリップフェア」の目玉として準備された同企画。ししゃも畑は全長約10メートル。プレルジューム、ビッグスマイル、キースネリス、ブラックヒーローの4品種が植えられ、ピンク、黄、紫、赤・黄混合の4色で縁、目、鼻、ひげ、胴体などをデザイン。身体全体がチューリップで彩られている。
同キャラクターは、頭部が「猫」で胴体が「ししゃも」、同町生まれで旧吉野川流域に生息する脱力系キャラクターとして2011年に誕生。同町在住の服飾デザイナー川久保貴美子さんが考案した。ペンケースやブックカバー、メジャーやステッカーなどのグッズ販売のほか、今年3月にはクレーンゲームのマスコットに採用されるなど人気を集めている。
1800平方メートルの敷地には現在、86品種、約5万2000本のチューリップが満開を迎えている。雨天のため順延していたイベントも今週末に繰り越し開催する予定。同11日には「オカリナミニコンサート」、同12日には「オープニングセレモニー」、「ローカルヒーローショー」、「漫才&リサイタル」、「琉球國祭り太鼓の演舞」などを行う。
川久保さんは「普通に花壇を作るだけでも大変なのに、大きなししゃもねこの形をバランスよく作っていただき、北島町役場職員の皆さまには感謝。土を盛っただけの状態では、ナスカの地上絵ならぬ、ししゃもねこの地上絵としても楽しむことができた。色とりどりのチューリップが咲き、『ししゃもねこ』も喜んでいると思う」と笑顔を見せる。
咲いた様子に関しては「目や口、ウロコなどの細かな線も黒いチューリップで表現できており、ししゃもねこの顔に見えた時は笑ってしまった」「ゆるいししゃもねこのチューリップで癒やされに、ぜひチューリップフェアへ遊びに来てほしい」と来場を呼び掛ける。
同町役場生活産業課の井上係長は「きれいに咲きそろってよかった。内心、咲く時期がばらばらになったらどうしようかと心配していた」と話す。「毎年植え付けしてから花が咲くまでの間は『きれいに咲くのかな』『ちゃんと咲くのかな』と心配している。フェア期間中の来園者から『きれいに咲いているね』と言葉をもらえて、苦労も忘れる」と笑顔を見せる。
開演時間は9時~17時。