JR四国は10月8日、徳島駅~阿波池田駅間を運行予定のトロッコ列車「藍よしのがわトロッコ」の報道機関向け試乗会を行った。
トロッコ列車では限定販売の駅弁「阿波尾鶏トロッコ駅弁」(1,000円)をお披露目。弁当には、阿波尾鶏の塩焼き、鶏肉と卵のそぼろをのせたご飯に季節の野菜の付け合わせが入る。阿波尾鶏の塩焼きにつける「徳島県産のすだち」と「みまからドレッシング」も付く。事前の予約が必要で、車内で販売する。
徳島駅の構内で駅弁を販売していた事業者が2016(平成28)年に撤退して以来、徳島に駅弁は無くなった。全国で駅弁が無い都道府県は沖縄と徳島だけとなっていた。同車両の運行をきっかけに徳島唯一の駅弁が復活。併せて車内販売のサービスも行い、地酒や半田そうめんなど徳島の特産品を販売する。
車両内では、沿線の観光情報や歴史などのアナウスも流れる。ビデオ通話のシステムを利用して、地元の高校生などが観光案内を生中継するためのテストなども行われた。下り列車の終着駅の阿波池田駅では、みよしジオガイドによるツアー「池田に刻み込まれた大地と人のくらし」の体験ガイドも実施。参加者はツアーガイドの説明を聞きながら、池田の町の散策を楽しんだ。
10日の運行開始に向けて、鉄道ファンら観光客を迎える準備が進められている。