今年10月で開館30周年を迎える徳島城博物館(徳島市徳島町)で現在、夏の企画展「蜂須賀家の名宝1-徳島藩ゆかりの美術工芸-」が開催されている。
同展では、徳島県指定文化財の「鳴門十二勝真景図巻」「熊笹蒔絵鞍鐙」、徳島市指定文化財の「花鳥十二ヶ月図小柄」をはじめとする蜂須賀家ゆかりの名品を展示するほか、開館以来初めて「柳橋水車図屏風(びょうぶ)」の裏絵を公開。
裏絵として描かれた「波図屏風」は幕府奥絵師住吉弘貫の筆と考えられている。波図屏風について、学芸員の小川裕久さんは「まぶしい金箔(きんぱく)貼りの空間、大胆にも銀地の帯を斜めに走らせ、画面を鮮やかに分割し、墨絵で荒波が描かれたスタイリッシュで斬新な裏絵。当館所蔵の美術工芸資料を中心に、大名蜂須賀家にまつわる名品をご覧いただきながら、徳島ゆかりの歴史・文化について理解を深めていただければ」と話す。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館)。入館料は一般300円ほか。7月24日には学芸員による展示解説も予定する。7月31日まで。