徳島・東新町の「ufotable CINEMA(ユーフォーテーブルシネマ)」(徳島市東新町1、TEL 088-678-9113)で2月8日、映画「祖谷物語(いやものがたり)-おくのひと-」のアンコール上映が始まった。
同作品は「ニコニコフィルム」が三好市を舞台に撮影した自主製作映画。同県出身の蔦哲一朗監督が35ミリフィルムで撮影した。全国に先駆け1月11日から、同館で上映されていた。
公開初日には舞台あいさつも行われ、100人近くが鑑賞。2週間の上映期間中、尻上がりに観客が増える中、21日にノルウェーのトロムソー国際映画祭で日本人初の「オーロラ賞」を受賞したことが地元メディアで報道され、翌23日には観客が倍増。公開最終日には立ち見席も満席となり、鑑賞を何十人も断るほどだったという。
鑑賞できなかった客からは「もう一度上映してほしい」「賞を取って一番盛り上がっている時に、なぜ上映が終わるのか」という声が相次いで寄せられた。映画を見た祖谷出身者は「あらためて自分の生まれ育った場所を映像で見ると、こんなにもきれいなところだったのかと思わされた」などの感想を話していた。
次作上映スケジュールが決まっていたもののアンコール上映を決定した理由について、井上館長は「祖谷物語は地元を舞台に撮影された映画。同県内の人たちにもっと見てもらいたかった」と話す。「若くして活躍する蔦監督は徳島を代表する人。応援もしたかったし、お客さんのリクエストにも応えたかった」と来館を呼び掛ける。「アンコール上映2日目には満席になった」とも。
上映は今月21日まで。