徳島の大学生らが農業就労でイベント運営支援集め

なると金時の選別作業の様子

なると金時の選別作業の様子

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 徳島・鳴門市の農園で11月3日~13日、県内の大学に通う大学生らがイベント資金を集めるため「短期農業就労」を行っている。

木箱に積み上げられたなると金時

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 万代中央ふ頭の活性化に取り組むNPO法人「アクア・チッタ」が開催する「アクア・チッタフェスタ」。同埠頭(ふとう)の認知向上と、水辺空間の良さを再認識してもらう活動としてさまざまな取り組みを行い、今年で10回目を迎える。今回、クライマックスの打ち上げ花火の資金集めが難航したため、同団体青年部の徳島大学大学院に通う藤島さんの呼び掛けで企画した。

 藤島さんが相談を持ち掛けたのは、以前より同団体と交流のあった若手農業グループ「若士」。代表を勤める木元さんに事情を説明したところ、「木元農園」(鳴門市大津町)と「川添果樹園」(鳴門市大津町)での受け入れを快諾してもらったという。11日間に渡り、合計6人が参加。この日は、大学生と社会人を合わせて3人が、10時から17時まで木元農園の倉庫でサツマイモの選別と袋詰め作業を行った。

 江戸時代から数え、現在8代目を務める木元彰彦さんが運営を行う同農園。サツマイモの品種で同県の名産「なると金時」の生産をメーンに行い、現在出荷の最盛期を迎えている。3ヘクタールの農場で収穫する量は木箱約4,000箱、総重量は約80~90トン。最近では量販店との契約を結び、大量出荷も行っており、出荷作業、畑の草むしりなど、猫の手も借りたいほどの繁忙期だという。

 今回の受け入れに関して木元さんは「非常に助かっている。新たに雇用を考えていた所で、そのシミュレーションをすることができ、タイミングがとてもよかった」と笑顔を見せる。「協賛金として出すだけではなく、このような形で主催側と関われてうれしい。より応援したくなった」とも。

 藤島さんは「普段、体験できないことができてとても楽しい。フェスタ開催支援を身体で感じとれ、とてもやりがいがある」と笑顔を見せる。

 この日、作業を共に行った北原さんは「徳島の食材に関われる機会ができてうれしく思う。過去、いろいろイベントに取り組んできたが、協賛金を集めるのはなかなか大変。こういう取り組みならやりやすいし新たな発見があり楽しい。受け入れてもらえるのもありがたいし、農業環境が徳島に備わっているのも特徴的。すごくいい体験ができたと思う」と話す。

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