徳島中央公園・博物館前で11月3日、野外映画上映会「森の中で、映画に出会う」が開催された。
「野外での非日常空間を使い、映画の魅力を伝え、新しい価値の創造を提供すること」を目的に開催された同上映会。徳島大学に通う吉川綾乃さん、井上佳那子さんが企画した。会場では、スウェーデンの作品「シンプル・シモン」を上映し、集まった105人が開放的な雰囲気の中映画を楽しんだ。
吉川さん、井上さんの2人は、同大学総合科学部人間文化学科に所属し、映画研究をテーマにしたゼミで学ぶ4年生。吉川さんはスウェーデンの映画監督について調査を行い、井上さんは外国人が描く日本のステレオタイプ映画を研究する映画好き。学生生活最後の年を迎え、「卒業後は県内に残らないかもしれないから」という思いで、「今年の5月から計画を進めてきた」という。
会場では、飲食ブースも出店。らーめん「三八」やチュロス専門店「CHU CHU CHURROS CAFE」、鳴門市から「UZURAC」がフードやドリンク、スイーツを提供。会場設営や、竹を使ったキャンドルとうろうの設置、ゴミ分別ブースを担当したゴミ拾いボランティア「グリーンバード 徳島チーム」が運営サポートを行った。
上映会を開いたきっかけについて、吉川さんは「山梨や長野での野外映画祭に行けなかったが、徳島でもできるのではないかと考えた。県内では映画産業に触れる機会が少なく、映画館も少ない。世界各地にいろんな作品があることに関心をもってもらう機会を作りたかった」と話す。
来場者の1人は「野外上映会と聞いてとても興味が湧いた。その場に足を運んで、この目で見て体感することができてとても楽しかった。次回開催があるならまたぜひ参加したい」と笑顔を見せる。