徳島・美波町の元銭湯「初音湯(はつねゆ)」(徳島県美波町)で3月26日、住民交流施設改装へ向けた「リノベーション意見交換会」が開催された。地域活性プロデュースを手掛ける「あわえ」(同)が主催する。
町の遊休不動産(古民家や空き施設など)のリノベーションを通じて、地域の文化資産の保護や地域コミュニティーの活性化を図ることを目的に、「日和佐エリアリノベーションプロジェクト」を始動した同社。その第1弾として明治時代に建てられた銭湯「初音湯」を地域住民の交流施設としてリノベーションする計画だ。
4月から始まる同施設改装に先立ち、地域住民の意見を取り入れようと同会を企画した同社社長の吉田基晴さんは「つながりをテーマに地域住民が気軽に立ち寄れる場所を提供し、人と人がつながる街づくりのきっかけとなってほしい」と話す。
同会には地域住民のほか、リノベーションに関るデザイナーや建築士、大工などが参加し意見交換を行った。この日参加した地域住民からは「昔の町並みを残しつつ活気が戻ってほしい」「年配の方が元気になれる場になりそうで楽しみ」など期待を込めた意見が飛び交った。
南部県民局の鎌田さんは「昔の活気があった町並みが壊れていくのを感じていたが、初音湯のようなリノベーションで古民家がよみがえり、町並みの崩壊に歯止めが掛かると感じている」と話す。
今後は夏ごろの開所式に向けて工事を進める予定。吉田さんは「オープン後は自社オフィス機能も併設し、社員と住民とが日常的に交流を図れるようにしたい」とも。